Cintiq12WXを使ってみた


あああさきっちょがまた・・・
例のコピー誌ですが、結局31日早朝まで書いてて、何とかあのイベントには間に合ったものの、帰ってきたらへとへとでそのまま爆睡し、目覚めたら来年でした。紅白もカウントダウン番組も観てないようw
自分のサークルでもないのに、新刊は私の個人誌のみと言う理不尽と戦いつつ、泣きながら12WXをとりあえず使ったので、使用感のレポートっす。


画面の書き味
Intiusでは、マットカバーに張り替えた上にフェルトペン先を使って、それでもまだ納得できずに、結局例によって紙を貼ることで「ざらざら」感っていうか「ひっかかり」を得ていたわけですが、さすがに液タブに紙を貼るわけにもいかず、フェルトペン先だけ使用して描いてみました。(前出の写真の通り、いつものように豪快に減ってくれましたがw)
カバーグラスはただのアクリルだと思うのですが、思ったほど滑らず、引っかからずで、それほど悪くない感じ。っていうか、通常のタブレットで必要以上に「引っかかりが欲しい」って思ったのは、ひょっとすると手元と画面が離れてることから来る「描いている実感」を体が欲していたせいなのかも知れませんw(これはこれで面白いテーマな気もしますが、とりあえずおいて)さすがにノーマルのペンだとつるつるしすぎですが、フェルト使えば問題ないと感じました。だめなら「いい感じの抵抗感のある液晶カバー」行脚がはじめるのかと恐れていたので、一安心w
なお、「トレス台替わりにならないかな?」というチャレンジは、バックライトが暗いため、コピー用紙2枚なら何とかという感じで、実用としてはいまひとつでしたw もっとも、もうトレスはしないと思うけどw


ポインタとペン先の位置ずれ、遅延は、厳密に言うと結構問題なほどあり、精密な絵を描く人や素早く描く人は納得できないかも知れません。
私も、最初は描きにくいなぁと思ったんですが、そのうち慣れましたw ペンと紙で描いているつもりにどうしてもなっちゃうので違和感が余計にあるわけですが、通常のタブレットとも、実際に描くのともちがう「第3のモード」に慣れてしまえば、これはこれ。
意外だったのは、適当な落書きって言うかペインターなどで行うドローイングが楽しくなったこと。いいかげんに書いてるつもりでも精度って大事だったんだなぁって思い知りましたw


ソフトウェアの使い勝手
この液タブはサブモニターとして利用することを前提に設計されているわけですが、水平、垂直スパンやクローン画面では思ったとおり使い勝手が悪いため、解像度の違うモニターを独自に使える環境が必要です。幸いなことに、今日日のグラボ、ドライバーは、ほとんどこれが単体で可能(少なくともWindowsでは)ですが、液タブ側に描画ウィンドウをえっちらおっちら運んでやる必要があります。また、アプリ側が2画面使用に対応していない場合、困った事態になることも。特に子ウィンドウやダイアログは、描画メソッドやプログラムによっては奇妙なことが起こりえます。
私が使っていたPainterはこれが起こりまくりで、たとえばペン先の変更などのプルダウンメニューが、メインウィンドウは液タブ側にあるのに、そっちには出ないで、メインディスプレイ上に出たりと、使いものになりませんでしたww プライマリディスプレイを入れ替えても同じなので、ちょっと困ってます。最新版のPainterXの試供版(Cintiq対応を謳っているけど、21UXのほう)を試してみたら、プルダウンはOKでしたが、一部のダイアログがまだ「メインとサブを足して2で割った中央の位置に出る」というありさまで、私にとっては使用頻度が一番高いソフトなので、なんとかしていただきたいw にしても、7とX、あんまり変わってないのにVerUPか・・・トホホホホ
Photoshopは何の問題もありませんでした。ナビゲーターをメインディスプレイに出して作業したりすると快適です。
ComicStudioは、ダイアログなどの問題はなし。とはいえ、手ぶれ補正用の遅延が、液タブだとかなり気になります。補正をカットしても応答性がかなり悪く、すばやくかけ網などを描こうとすると「線にならないで点になる」という問題が顕著になりました。昔からですけどねw
意外なことに一番よかったのはSaiで、せっかく2画面あるのに、「メインウィンドウ内に全部のツールを表示する」ことが売りのこのソフトはどうかなぁ・・・って思ってたんですが、結局ツールウィンドウをメインディスプレイに出しておいても不便なだけなことがわかったためw、液タブへの親和性は一番いいという結果になりました。上記の問題もおきようがないですしねw 手ぶれ補正もアルゴリズムComicstudioとは違うらしく、遅延も気にならず、よい感じ。多少描画面がせまくなっても、これが一番お勧めっぽいです。狭いといってもワイド画面なので、必要十分くらいにはなんとか確保できます。もっとも、設計時に想定しているモニター解像度に、縦方向が足りないらしく、デフォルトでは下のほうに出るメニューが切れてしまうので、今後の対応に期待。


で、結局、下書きとネーム、コマ割はComicStudioでやって、PSDで書き出し、Saiでペン入れ、Photoshopで効果と修正を行って出力という手法をとったわけですが、後半メインウィンドウにPhotoshopを立ち上げ、液タブにSaiをだしておいて、タブレットのモードを切り替えつつ、データをやり取りしての作業環境は、非常に効率的であったことを追記しておきます。


んで、結局どうだったかというと
ぶっちゃけていうと、普通のタブレットに慣れている人は、必要ないかもしれないですww 手書きで絵を描いた経験が長く、タブレットは違和感が・・・って人にも、結局、またちがった違和感が出てくるわけでw
描画精度に関しては、かなりの改善が見られるため、一回描いた線につなげて描いたり、○などをきれいに・・・とかいう局面ではかなりの威力を発揮しますが、これも普通のタブレットでも慣れればいけますし。そこそこ慣れていた私の場合、アンドゥの回数はかなり減りましたが、期待したほど劇的になにか・・・というのがないなぁ・・・っていうのが素直な感想です。13万は高いかもなぁwとはいえ、元のタブレットに戻す気にもならないわけですが・・・。(古いのは妹に上げちゃったしw)
あと、気軽に落書き、っていうのがなぜかできにくくなりましたw おそらくは個人的なものですが。普通のタブレットなら机散らかってても強引に引っ張り出して描いたりしてたんですが、なんとなく(高いから?より精密機器っぽいから?)きちっとおかなくてはいけないような気がして。ちょっと傷がついたりしたら平気になるのかな?w 液晶、もしくはバックライトだけOFFにするモードがあれば、もっと気軽に使える気もしますが、これは従来タブモードでも使う私のような人だけの感想かも知れません。古いタブレットと併用してる人もいるみたいですね。
傷といえば、アクリルの保護グラスは簡単に取り替えられるのかな?すでにすこし傷がいってますが・・・。次回は結局保護シートレビューになるのか??