口げんかと議論とディベートとネット

リネ2とは全く関係ないのですが、まぁいいやw

  • 口げんかとは口論で相手を負かすことを目的とする「けんか」で、けんかである以上、どんな手を使ってもよい。なお、必勝法として「あ〜あ〜あ〜きこえな〜い」がすでに発明されている。
  • 議論とはそれぞれの意見を述べて論じあう、その行為を示す言葉で、それが実り多い結果を生むか、単なる時間の無駄の罵り合いになるかは当事者次第。
  • ディベートとは、ルールの存在するゲーム。たとえば明らかに間違った主張をお題として与えられても、勝つことができる。

良く日本はディベートの文化を持たないから、議論=口げんかになるって書いてあるのを見るのですが、これはディベートを理想化しすぎなんじゃないかしら。欧米でも不毛な論議は度々発生しています。
ネットというのはそもそもの成立が「科学者同士の情報交換と議論の場」だったこともあるのかないのか、不特定多数の議論の場としては人類の歴史上もっとも適しているとも言えます。ここで重要なのは、誰でも参加できる、こと以上に、推移も含めて、誰でもそれを見ることが出来る、ってことなんじゃないかと思います。
議論とはなるべく公正に、自分の主張とは別に、相手の主張もなるべくニュートラルに聞く姿勢が求められると思うんですが、良くネットで見られるのが、たとえばブログなら、自分の主張にあわないコメント、トラックバックは全部削除、都合の悪いことを書く人はIPでブロック、都合の悪い自分のエントリーまでも削除、改変して、そのサイトだけ見るとあたかもそれが正しいように細工してあるなんてところ。
こういうところははしばしば炎上の対象にされますが、すでに記録を消去するところで、最終奥義「あ〜あ〜あ〜きこえな〜い」を発動しているので、単なる口げんかであり、議論を放棄していることになります。中には掲示板すらおかず、見た目は啓蒙サイト、もしくは政府公報のような体裁を整えて、珍妙な主張を展開しているところもあって注意が必要です。そもそもこういう弊害を防ぐために発生したはずの「纏めサイト」のなかにも、偏った物が散見されるようになってきました。
もっと恐ろしいのが、日本のサイトに良くある「ここは私の意見を発表するところであるので、それを中傷する(しばしば反論するだけでも中傷とされる)のはが許さない」と言ってはばからない人がいること。ホームページ=自分の家という言葉から来る誤解なんでしょうか。すごいです。ネットは自分の物と言っているも同じw もっとも、たとえ自分の家だったとしても何をしてもいいというわけではありませんが。
さらにさらに恐ろしいのが、そういうところには、家族でも友人でも信者でも自作自演でもないとしか思われない「賛同者」が少なからず集まり、掲示板などでサイト制作者に対する狂信的な支持を行い、相手が「気味が悪い」と引くと手に手を取って勝利宣言をするという事例がいっぱいあること。
今さらの話で、なんでわざわざ書くのかって思ってると思いますけど、くれぐれも「ネットに書いてあるから真実」ではないことを改めて肝に銘じて、騙されないようにしましょうね。